資生堂が頭髪再生医療の臨床試験を開始

資生堂は2018年の事業化を目指し、頭髪の再生医療を進めています

2016年6月27日、いよいよ医師主導の臨床研究を開始すると発表したのです。

臨床試験は、東京医科大学、東邦大学、資生堂、の3者の共同で行うようです。

資生堂が頭髪再生医療の臨床試験を開始

2016年6月27日、東京医科大学、東邦大学、資生堂の3者は、脱毛症や薄毛に悩む患者を対象に、医師主導の臨床研究を開始すると発表しました。

試験は、 東京医科大学が東邦大学医療センター大橋病院および株式会社資生堂と連携して行う模様です。

  詳しく見る ⇒ 東京医科大学プレスリリース

資生堂は2014年に神戸市にある神戸医療産業都市の神戸バイオメディカル創造センター内に研究所を開設し、頭髪の再生医療の研究を進めてきました

資生堂は頭髪再生医療の医師主導の臨床試験を始める

資生堂は2013年にカナダのバイオ企業・レプリセル社と共同開発を提携し、
自家細胞移植技術による頭髪の再生医療を進めてきたのですが、

2014年11月に再生医療新法が施行され、

医療機関にしか認められていなかった、再生医療のための細胞培養などが民間企業も行えることとなり、実用化も一気に加速したのです

そして、この度、いよいよ東京医科大学が中心となって医師主導の臨床研究が開始される運びとなったのです。

医師主導の臨床研究とは

医師主導の臨床研究とは余り聞き慣れない言葉だと思いますが、どんな内容なのでしょうか?

通常、医薬品等の開発においては、治験という形で行われます。

治験というのは、製薬企業などが医薬品などの厚生労働省から承認を得るためのデーター収集を目的とした臨床試験で、

  1. 第1相(フェーズⅠ):少数の健康な人を対象に副作用などの安全性について確認する試験
  2. 第2相(フェーズⅡ):少数の患者を対象に有効で安全な投薬量や投薬方法を確認する試験
  3. 第3相(フェーズⅢ):多数の患者を対象に有効性と安全性を確認する試験

の3つの臨床試験を実施する必要があります。

一方、臨床研究とは、

医師が、

  1. 疾病の治療方法
  2. 診断方法

などの学術的な研究目的で行う試験で、

医師が主体となって治験を企画、実施し、厚生労働省の承認を得て、医療現場で使用できるようにするための治験が医師主導型臨床研究なのです。

資生堂の頭髪再生医療の概要

東京医科大学のプレスリリースでは、資生堂の頭髪再生医療の概要を下記の様に説明しています。

毛髪細胞治療技術による治療方法

  1. 患者の後頭部の有毛部から毛包を含む直径数ミリの頭皮を採取
  2. 採取皮膚から毛球部毛根鞘細胞だけを取り出し、細胞培養した後に患者の脱毛部位に注入

治療の特徴

  1. 植毛のように広範な頭皮の切除は必要なく外科施術における身体的負担が少ない
  2. 自分の細胞を用いるので移植後の拒絶反応がない
  3. 育毛剤に比べ一度の治療で持続的効果が期待できる
  4. 男性でも女性でも施術が可能

資生堂が頭髪再生医療の臨床試験の概要薄毛のヒトからの頭皮の採取と、頭皮への毛根の移植は東京医科大学と東邦大学病院で行い、採取した毛根部の培養増殖は資生堂が分担するとのことです。

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お分かりになったでしょうか、、。

資生堂の頭髪再生医療についてはこのサイトでも何回かご紹介してきましたが、初めての方は少しわかりにくいかも知れません。

もう少し簡単にご説明しましょう。

  1. 患者の頭部から毛根部を採取
  2. 採取した毛根部から髪の毛を産み出し部分である毛包を分離
  3. 毛包を培養して数を増やす
  4. 培養した毛包を患者の頭皮に移植

というステップになるのです。


資生堂の頭髪再生医療の概要

すなわち、

 自分の頭皮から取り出した毛包を体外で増やして自分に移植

ということで、拒絶反応もないし、生えた髪の毛が抜けても、毛包があるので再び生えてくる、、、というわけです。

資生堂の頭髪再生医療に期待

プレスリリースの中では、上にも紹介したように、

 育毛剤に比べ一度の治療で持続的効果が期待できる

と、明言していますので、資生堂の頭髪の再生医療は薄毛の根本療法になるわけで大いに期待したいものです。

研究チームも、大きな抱負を語っています。

東京医科大学・ 皮膚科学分野 坪井良治主任教授

坪井氏は臨床研究の統括責任医師ですが、
薄毛や脱毛に悩むんでいるヒトは非常に多く、自家毛髪培養細胞を用いた今回の細胞治療は新しい解決策です。
現在は薄毛の根本的療法がなく、特に女性ではプロペシアのような医療用医薬品がないため育毛剤以外には治療の選択肢がありません。
自家毛髪培養細胞を用いた今回の細胞治療が確立されれば、薄毛に悩むヒトの QOL向上に大きく役立つと期待しています。
と述べています。

東邦大学医療センター 大橋病院・皮膚科 新山史朗准教授 

新山准教授は、1999年のドイツ留学以来、毛髪再生研究を続けている毛髪再生医療研究のベテランですが、
長年、薄毛や脱毛のための細胞治療の確立を望んできましたが、脱毛治療の第一人者である坪井医師と長年にわたって毛髪を研究している資生堂とともに細胞治療を進展させて実用化をめざしたい、
と述べています。

資生堂 再生医療開発室・ 岸本治郎室長

資生堂は創業当時の明治5年から、育毛製品や毛髪研究に取り組んできました
2013 年に毛髪再生技術を導入し、社内の毛髪細胞技術も駆使し、2015 年に資生堂細胞加工培養センターの製造許可を取得しました。
東京医大、東邦大学医療センター大橋病院と連携し、脱毛症や薄毛に悩む方に向けた細胞治療の確立に向け貢献していきたい。
と述べています。

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頭髪再生医療の価格

気になるのは、

  1. 対象者
  2. 価格

です。

対象者については、脱毛が進んでハゲ状態になったヒトでも後頭部などには毛根が残っていますから、火傷で頭皮が全て無くなったというような方以外は施術の対象になります。

AGAではこめかみ部分や頭頂部がハゲるのですが、後頭部や側頭部にはAGAの原因となるDHTの受容体が少ないので、その部分を採取して移植すればAGAにはならない頭髪を生やすことが出来ます。

しかし、、、価格は、、、

でも安心してください。

プレスリリースの中で、

 植毛のように広範な頭皮の切除は必要なく外科施術における身体的負担が少ない

と述べていますから、競合は自毛移植を想定していることが明らかです。

自毛移植は移植する本数で価格が異なりますが、一般的には100万円位だと言われています。

したがって、資生堂の自家毛髪培養細胞を用いた頭髪再生医療技術がいくら優れていても、300万円も400万円のするのであれば価格競争で負けてしまうことが明らかで、
資生堂の自家毛髪培養細胞を用いた頭髪再生医療も100~200万円程度ではないだろうかと推察されます。もちろん、薄毛の程度によっても異なりますが、、、。

100万円が高いとするか安いとするかは貴方の判断ですが、先日、育毛剤と低レーザー育毛器の価格を比較したときには、なるほど、、と思ってしまいました。

 

7,000円の育毛剤を5年間使用すれば42万円。
7,000円の育毛剤を10年間使用すれば84万円ですから、、、。

臨床試験は2年程度で完了すると思われますから、実用化は資生堂の計画通り、2018年に事業化が実現すると思われます。

 

資生堂の頭髪再生医療は薄毛の根本療法として期待されます。

費用も自毛移植とそれほど変わらない価格ではないかと考えられます。

臨床研究の成果については分かり次第アップしますからお待ちください。

 

現時点では、フィンジア薬用プランテルなどの、AGAに効果がある育毛剤を使用して、再生医療の実用化を待つよりは仕方が無いでしょう

 

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