低用量ピルを混ぜたシャンプーは育毛効果があるのか?
日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。
今日もご覧になっていただきありありがとうございます。
今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。
はじめに
TikTok(ティックトック)をご存じですよね。
TikTokは中国のByteDance社が開発運営しているスマホなどのモバイル向けショートビデオのプラットフォームです。
2016年に中国で開始されたのですが、2017年からはアメリカにも広がり、登録者数は8億人を超えたといわれています。
インスタはちょっと疲れるし、Twitterじゃつまらないし、と日本でも若い女性を中心にユーザーは約1,000万人だそうです。
そんあTikTokで話題の育毛法が、
シャンプーに低用量ピルを混ぜて洗髪する
というのです。
シャンプーに低用量ピルを混ぜると育毛効果がある
TikTokのトレンドで人気なのが、
「低用量ピル」と「シャンプー」を混ぜて洗髪する
というものです。
uwubratという投稿者が動画を投稿し、
787.3Kのいいね!をもらっています。
Trying to grow my hair out for like 2 years now lol #hair #hairgrowthtips #hairgrowthjourney #birthcontrol #hispanicmoms #fyp
くわしく見る ⇒ TikTok
動画のように、低用量ピルを砕いて粉にしてシャンプーに混ぜて洗髪するというのです。
この投稿者は、自分の母親が若い頃にやっていた方法だと紹介し、
自分も愛用しているシャンプーに混ぜるて2年くらいやっていると動画を投稿しています。
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低用量ピルの成分は女性ホルモン
日本ではピルの歴史は長くはないですが、海外では100年もの歴史があります。
低用量ピルは排卵を抑えて妊娠を避けるための避妊薬です。
ピルの成分は、
- エストロゲン(卵胞ホルモン)
- プロゲステロン(黄体ホルモン)
という2つの女性ホルモンの組合せで、
妊娠中は黄体ホルモンが多量に分泌されるため排卵がストップする
という現象に着目して作られたものです。
初期のピルは黄体ホルモンの量が多いため妊娠中の「つわり」に似た悪心や嘔吐などの副作用があったのですが、少量で強い活性の黄体ホルモンが開発され、
エストロゲンも、血栓症や乳がんのリスクを下げるために50g以下の低用量ピルが開発されたのです。
副作用の少ない低用量ピルは、避妊の他にも生理痛、生理不順、子宮内膜症、PMS(月経前症候群)、ニキビの改善などの目的でも使われています。
国内では1999年に、44年もの年月をかけて承認されました。
避妊目的での低用量ピルは、
- 21日間経口で服用
- 7日間服用中止(この間に月経)
という周期で扶養要するのですが、日本での低用量ピルの普及は低いと言われています。
しかし問題は、低用量ピルは経口剤だと言うことです。
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エストロゲンには育毛作用が有る
女性ホルモンであるエストロゲンには育毛作用が有ることが知られています。
毛周期を整え、毛母細胞を刺激すると言われています。
閉経後に薄毛になったり、
分娩後に脱毛したり、
そることが知られていますが、閉経や分娩によりホルモンのバランスが大きく変わるからです。
エストロゲンを含んだ育毛剤がある
エストロゲンはステロイドホルモンと言われる脂溶性のホルモンで、
低用量ピルを砕いてシャンプーに混ぜてもに頭皮からは吸収されないのです。
エチニルエストラジオールはエストロゲンの1種ですが、
育毛剤の有効成分として配合が認められているエストロゲンです。
医薬部外品の育毛剤をお使いなら成分表示をよくご覧下さい。
エチニルエストラジオール
と書いていあるのがお分かりでしょう。
その他にも、
- 女性ホルモンと同じ働きをする成分として、
- グリチルリチン酸2K
- グリチルリチン酸ジカリウム(カンゾウエキス)
- ヒオウギエキス
などが知られていますから、このような成分を含んだ育毛剤を選ぶべきなのです。
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まとめ
エストロゲンには育毛効果があることは科学的根拠があることです。
低用量ピルにはエストロゲンが含まれていますが、
低用量ピルは経口で服用する薬でシャンプーに混ぜても皮膚から吸収されません。
エストロゲンの育毛効果を期待するなら、
エストロゲンを含んだ育毛剤を使用すべきです。
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