レーザーの薄毛予防効果

日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

 

アメリカで薄毛治療に有効だとして、

低出力レーザーの薄毛治療器の効果が評判です。

 

日本皮膚科学会は2017年11月に「男性型脱毛症診療ガイドライン」を改訂しましたが、

低出力レーザー照射を「行うべき」として推奨度Bとして勧めています。

  日本皮膚科学会は低出力レーザーヘアマックスを推奨

 

低出力レーザーによる薄毛治療器とはどんなものか調べてみました。

低出力レーザーの薄毛治療器は国内でも販売されています。

 

AGAに有効なヘアマックスの効果には科学的根拠がある

 

先日、「ヘアマックス」というアメリカの薄毛治療器を紹介したのですが、

詳しく見る >>> ヘアマックスの効果が口コミで評判 

 

 

その他にもあるようなのでもう少し詳しく調べてみました。

 

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低出力レーザー薄毛治療器とは

低出力レーザーによる薄毛治療器というのは結構以前からあるものです。

病院における円形脱毛症の治療や高級育毛サロンにおける脱毛症の治療で使われていたのですが、

価格が高く、また本体も大きく、家庭用として使うにはやや難点だったのです。

 

2010年頃から、米国で小型のハンディータイプのレーザー治療器が開発され、家庭用としても人気が出てきたのです。

国内の開発メーカーはありませんので、国内で出回っているものは米国の会社の製品を日本の代理店が販売しています。

 

製品としては、

  • ヘアマックス
  • アンドロヘアー
  • レイモ
  • X5
  • i-grow

などの製品があります。

 

製品を選ぶ目安は、FDAの認可を受けた製品であるか否かをチェックする必要があります。

 

FDAは、「アメリカ食品医薬品局Food and Drug Administration」といって日本の厚生労働省に相当する機関であり、

FDAの認可を得ていれば有効性と安全性が得らた製品だと判断されます。

 

確実に認可を受けているかどうかは、FDAのホームページに出ているのですが、医療機器の数が非常に多く、申請時の名称と販売名が異なったいたりで、全てを確認するに至っていません。

 

現時点では、「ヘアマックス」と「アンドロヘアー」は、FDAの認可を得ていることを確認しています。

 

「アンドロヘアー」は「ヘアーマックスレーザーコム」のOEM版(外部製造委託品)の製品のようです。

 

「レイモ」 は「低出力レーザー」と「LED療法」を兼ね備えた機種のようです。

その他の製品についても、判明次第、アップデートします。

 

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レーザーの育毛効果

レーザーは正しくは、「光を増幅して放射するレーザー装置によって作られたレーザー光」のことで、指向性や収束性に優れ、波長を一定に保つことができる光です。

 

強力なレーザーは、鉄をも切断したり、外科治療では医療用レーザーメスが使われますが、出力を下げると、皮膚が焼けたりすることもなく、様々な効果が期待出来るのです。

 

低出力レーザーの効果

  1. 温熱化作用(暖める)
  2. 血行促進(血管拡張、血流改善)
  3. 痛みの緩和
  4. 細胞分裂を活性化
  5. 生体の恒常・維持化(身体の悪い状態を改善する)

これらの効果は医療用として利用されています。

 

たとえば、

関節リウマチ、腱鞘炎、痛風、五十肩、肩凝り、捻挫、アトピー性皮膚炎、花粉症、喘息、内臓疾患、アルツハイマー(認知症)などなど、様々な病気や症状の改善が期待出来るとして「低出力レーザー治療」が行なわれています。

 

低出力レーザーの育毛効果

低出力レーザーによる治療には血行促進のほか、細胞分裂を活性化される効果があるため、頭皮に照射することで育毛効果が期待できます。

FDAの認可を得た機器については、プロペシアやロゲインなどの育毛医薬品と同様に、脱毛患者を対象とした二重盲検試験(ダブルブラインドテスト)で有効性が確認され、ヘアマックスについては94%の回復率と安全性が得られていますが、

ヘアマックスは、男性のAGA(男性型脱毛症)や女性のFAGA(女性型男性型脱毛症)に対する効果が確認され、認可されています。

 

しかし、発毛メカニズムについては完全に解明されていないようです。

 

ハーバード大学・医学部・皮膚科学のマイケルハンブリン教授は2009年の国際育毛学会(ISHRS)で、

『マウスに低出力レーザーを照射したところ、毛根内部の幹細胞が活性化し、成長を休止していた繊毛が成長期へ移行した』

と発表しています。

 

その他にも、低出力レーザーの育毛効果についての論文はたくさんあるようなので、近々、要約してアップいたします。

Efficacy and Safety of a Low-level Laser Device in the Treatment of Male and Female Pattern Hair Loss: A Multicenter, Randomized, Sham Device-controlled, Double-blind Study
Joaquin J. Jimenez, Tongyu C. Wikramanayake, Wilma Bergfeld, Maria Hordinsky, Janet G. Hickman, Michael R. Hamblin, Lawrence A. Schachner

HairMax LaserComb® Laser Phototherapy Device in the Treatment of Male Androgenetic Alopecia
Background and objective:…The use of low levels of visible or near infrared light for reducing pain, inflammation and oedema, promoting healing of wounds, deeper tissue and nerves, and preventi…
Dr Matt Leavitt, Glenn Charles, Eugene Heyman… in Clinical Drug Investigation (2009)

Low-level laser treatment accelerated hair regrowth in a rat model of chemotherapy-induced alopecia (CIA)

Chemotherapy-induced alopecia (CIA) is one of the most distressing side effects of antineoplastic chemotherapy for which there is no effective interventional approach. A low-level laser (LLL) device, the HairMax …
Tongyu Cao Wikramanayake, Alexandra C. Villasante… in Lasers in Medical Science (2013)

 

ニューヨークのWeill Cornell 医科大学、皮膚科学のMarc Avram博士は、

「レーザー光は頭髪の成長を促進することは間違いないが、レーザー光の育毛効果のメカニズムについては完全に解明されていないが、レーザー光が毛根への血流を増加させていることが1つの理由である。レーザー育毛が、ロゲインやプロペシアより有効かどうかについては比較した成績はないが、薬品による副作用に不安を抱く人はレーザー育毛を試してみる価値はあるだろう。」

という見解を発表しています。

 

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薄毛治療より薄毛予防に有効か

低出力レーザーが薄毛や脱毛に有効であることは間違いないでしょう。

そのメカニズムについては完全に解明されていませんが、

  • 頭皮の血行を促進して育毛を活性化
  • 毛包の毛母細胞や毛乳頭細胞を活性化

ということのようです。

 

ここで注意する必要があるのですが、『毛根が残っている必要がある』ということです。

植毛は、「毛の移植」ですから、全く毛が生えていないところにも毛を蘇らせることができますが、低出力レーザーによる育毛では、毛根の細胞が残っている必要があります。

 

頭皮に髪の発毛細胞が全く残っていない、ハゲた部分に発毛させることは無理だといわざるを得ません。

低出力レーザーによる育毛、レーザーのエネルギーで毛包の細胞を活性化することによって発毛・育毛させるからです。

しかし、産毛であっても、髪の活性細胞さえ残っていれば育毛効果を期待することができます。

 

このことから、

低出力レーザー育毛は、「薄毛治療」より「薄毛予防」により有効だといえるでしょう。

 

詳しく見る >>> ヘアマックスの効果が口コミで評判 

 

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