毛髪の再生医療での薄毛治療も間近

日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。

 

はじめに

資生堂は、2018年の事業化を目処に毛髪再生医療を進めているが、

2015年11月からヒトを対象にした臨床試験を開始することを発表。

毛髪の再生医療による薄毛治療の開始も目前です!

 

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毛髪の再生医療

 2014年11月25日に「再生医療新法」が施行され、資生堂は毛髪再生医療の事業化に向けて本格的に稼働を開始したが、本年11月には医師主導の臨床試験を開始することから、この試験で好成績が得られれば毛髪の再生医療による薄毛治療はいよいよ間近となる。

現在の薄毛の根本的治療は、

  1. 薬物療法
  2. 自毛移植

しかないが、薬物療法ではまた完全に治療できるとは言い難いし、自毛移植は毛髪移動であり根本的な本数は増えないことから治療というわけにもいかないのが現状だ。

毛髪の再生医療では、毛髪の本数を確実に増やすことが出来るため、毛髪再生医療こそが薄毛治療といえる。

毛髪の再生医療には、自家細胞による方法、iPS細胞を用いる方法、サイトカインによる方法などが考えられるが、その現状と進捗を見てみよう。

 

資生堂の再生医療事業

 2014年11月25日に「再生医療新法」が施行されたことを受け、資生堂は薄毛治療における毛髪再生医療に本格的に着手した。

 

資生堂の頭髪再生研究所

 

2015年1月28日の刊工業新聞によれば、資生堂は、2018年を目処にした毛髪再生医療の事業化に着手したが、

すでに技術提携しているカナダのバイオベンチャー・レプリセルライフサイエンスの自家毛根培養技術を応用して、本年11月からヒトを対象にした臨床試験を開始する模様だ。

 

さらに、その成績を受けて、毛髪の成長を促す自家細胞移植の研究開発を進め、日本を含むアジア全域での事業展開を2018年に開始する計画だ。

   詳しく見る >>> 資再生医療新法により資生堂の頭髪再生医療事業が加速化

 

さらに、2016年春までに、国内の大学病院と提携し、毛髪再生医療の臨床研究を開始する計画もある。

この臨床試験では、壮年性男性型脱毛症の患者を対象にして、

毛髪研究領域において実績のある大学医学部や付属病院で実施する医師主導の臨床研究に参加し、

男性型脱毛症患者から採取した毛球部毛根鞘細胞を、神戸市のバイオパークにある資生堂の培養施設で培養加工後に病院に送り、

病院で患者の脱毛部に移植する。

資生堂が頭髪再生医療の事業化に着手

 

資生堂では、「毛髪を成長させる機能を維持したままで、毛球部の細胞を培養加工して医療機関に提供する」新しいビジネスモデルを構築し、同社の既存の育毛事業や新製品とのシナジー効果をも期待している。

 

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 iPS細胞を用いた再生医療

資生堂の再生医療事業に注目が集まるが、頭髪の再生医療はそれで万全かというと必ずしもそうとは言い切れない。

資生堂の頭髪再生方法は、自家移植といわれる方法で、

  1. 患者から毛根を採取
  2. 施設で培養増殖
  3. 患者に移植

というステップを取るために、

  1. 採取してから移植まで時間がかかる
  2. 採取した患者にしか移植できない
  3. 毛根がない患者には適応できない

というデメリットも残るのだ。

 

その点、iPS細胞を用いた毛髪再生においては、

  • 直ぐに移植でき時間がかからない
  • 患者から細胞を採取する必要がない
  • 誰にでも移植できる

というメリットが期待出来るのだ。

 

慶大の大山准教授は、「iPS細胞による毛髪再生が可能になれば、薄毛の治療だけではなく、育毛剤や養毛剤の開発が一気に進む」、iPS細胞を用いた毛髪再生の研究を進めている。

 

脂肪細胞や皮膚の細胞などを元に、毛母細胞や毛乳頭細胞に変化するiPS細胞が出来れば、医薬品候補のスクリーニングにおいて育毛剤の効果を簡単に確実に確かめられるようになると、早ければ5年程度で実験環境を整えられると述べている。


毛髪再生医療

現在の、自分の後頭部など採取した毛根を自分の脱毛部に移植する自毛植毛では、

1,000本の移植で数10万円から200万円程度の費用がかかるが、

iPS細胞から作った頭髪は1本が100万円程度もかかることから、

現時点では全く実用的ではないが、

将来的に1本500~1,000円程度でできるようになれば薄毛治療の未来は明るいものになる。

 

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HARG(ハーグ)療法

HARG(ハーグ)療法は、日本毛髪再生研究会が推奨する、「毛髪の再生療法」ですが、上に挙げた資生堂の再生療法や慶応大学の再生療法とは多少毛色が異なります。

日本医療毛髪再生研究会(Japan Hair Re-Generative Medical Association)とは、

2008年1月に設立された、効果的で安全な毛髪の再生について研究する団体で、約170の毛髪クリニックや種々の施設が会員になっています。

 

日本毛髪再生研究会の英語名「Hair Re-Generative」の頭文字を取ったHARG(ハーグ)療法は、骨髄や脂肪の幹細胞を利用した毛髪の再生療法において、幹細胞培養中の上澄液中の毛髪成長因子のようなサイトカインを利用したサイトカイン療法です。

 詳しく見る ⇒ HARG療法とは

 

毛乳頭細胞は種々の刺激因子を出して毛母細部の細胞分裂を促進して発毛させるのですが、毛乳頭の減少した成長因子を補充して細胞レベルでの再生を促して毛髪を再生成長させる療法なのです。

 

この療法は、日本医療毛髪再生研究会に属する指定クリニックにおいて施術することが承認されており、自家細胞を用いる再生医療やiPS細胞による再生医療とは多少異なるのだが、サイトカインを用いた毛髪再生医療の範疇といえるかも知れない 

 

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