AGAや薄毛は糖尿病の原因

薄毛と高血圧や糖尿病は何の関係もなさそうですが、

薄毛やAGAの人ではは心臓病や高血圧、糖尿病のリスクが高いと報告されています。

また、薄毛やAGAは高血圧や糖尿病の原因だという研究報告もあるのです。

AGAなどの脱毛症は、

  • 高血圧
  • 肥満
  • メタボリックシンドローム
  • 血清総コレステロール上昇

などとの関連が深く冠状動脈性心疾患リスクが上昇すると報告しています。

 

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薄毛の人は心臓病や高血圧、糖尿病になりやすい

薄毛と高血圧や糖尿病とは何の関係もなさそうに思うのですが、

 脱毛症では、冠状動脈性心疾患のリスクが高く、脱毛の程度が高いほど、リスクが上昇する可能性がある

ということが明らかになりました。

 

Alopecia and its association with coronary heart disease and cardiovascular risk factors: a meta-analysis.

International journal of cardiology. 2014 Oct 20;176(3);687-95. doi: 10.1016/j.ijcard.2014.07.079.

 

詳しく見る ⇒ 原著論文

 

この研究は、オーストラリア・シドニー大学の研究グループが行ったものです。

 

研究グループは、従来から脱毛症 (alopesia)は、

  • 高血圧
  • 肥満
  • メタボリックシンドローム
  • 血清総コレステロール上昇

などとの関連が深いことから、冠状動脈性心疾患リスクの上昇との関連を調べたものです。

 

冠状動脈疾患とは、心臓に栄養を送っている動脈の障害のことです。

具体的には、冠状動脈が細くなれば狭心症、冠状動脈が詰まれば心筋梗塞を起こすのです。

 

研究では、2万9,254人の脱毛症患者について、各疾患の発症を追跡調査しました。

 

その結果、

  1. 冠状動脈性心疾患 (オッズ比1.22)  
  2. 高インスリン血症 (オッズ比1.97)
  3. インスリン抵抗性 (オッズ比 4.88)  
  4. メタボリックシンドローム (オッズ比 4.49)

オッズ比(オッズひ、Odds ratio)とは、2つの群である事象の起こりやすさを比較して示す統計学的な尺度で、オッズ比が1より大きければ大きいほどその疾患に罹患しやすいということです。

 

ハゲや薄毛の人は、冠状動脈疾患になりやすいことが分かったのですが、

もっと心配なことは、

インスリン抵抗性が上がることから糖尿病になりやすいことです。

さらに、脱毛症の人は、

  • 血清コレステロール(オッズ比 1.60)  
  • 血清トリグリセリド(オッズ比 2.07)  
  • 収縮期血圧(オッズ比 1.73)
  • 拡張期血圧(オッズ比 1.59)

も高かったと報告されています。

 

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薄毛やハゲと糖尿病の関係

薄毛と糖尿病の関係は多くの研究でも報告されています。

その原因はメタボリックシンドロームのようです。

 

昔から、“デブはハゲが多い”と悪口を言われることも多いのですが、これはあながち嘘ではなく、

 メタボ → 糖尿病 → 薄毛・ハゲ

という因果関係があるのです。

 

AGA・薄毛は糖尿病の原因だとの報告があります

その原因は、

  1. 頭皮の血流不足
  2. 毛母細胞の活性低下

ということが大きな原因のようです。

 詳しく見る ⇒ 糖尿病の高血糖は薄毛の原因

 

AGAは糖尿病や心臓病の原因

上のお話しは、糖尿病が薄毛を引き起こすということですが、男性型脱毛症(AGA)が糖尿病や心臓病と直接関係があるという心配な報告もあるのです。

これは、JAMA Dermatology誌という世界的にも権威のある皮膚科学雑誌の2013年5月号に掲載された研究報告です。

 

Association of androgenetic alopecia with mortality from diabetes mellitus and heart disease.

 

この報告は、台湾のLin-Hui Su教授らが台湾で行った疫学的研究で、

 男性型脱毛症(AGA)は、糖尿病や心臓病による死亡の独立した予測因子である

ということが明らかになったとして、

 中等度~重度のAGA患者ではメタボリックシンドロームの有無にかかわらず糖尿病や心臓病のリスク因子に関わっている

と結論しています。

 

分かりやすくいいますと、

 AGAの人は将来、糖尿病や心臓病による死亡する可能性が高い

ということです。

 

この研究では、

  • 2005年4~6月に30~95歳の7,252人について例を対象に Ludwig分類でのAGA評価と、メタボリックシンドロームを診断
  • 2010年12月まで追跡して糖尿病と心臓病による死亡を調査

したのですが、

 追跡期間中に糖尿病および心臓病による死亡が70例あり

中~重度AGAの人は、

  1. 正常あるいは軽度AGA被験者と比べて、
  2. 糖尿病の死亡リスクがHR2.97、
  3. 心臓病死亡リスクがHR2.28、
  4. いずれも、正常か軽度AGAの人より有意に高かった

というのです。

HRはハザードリスク(死亡や罹患のリスク)のことで、上のオッズ比と同じように、2群間の危険率を表すものです。

 

この報告では、「AGAは糖尿病や心臓病の原因になり得る」と述べるだけで、その因果関係については言及していません。

AGAの主要な原因であるジヒドロテストステロン(DHT)と糖尿病や心臓病との関係についてはできるだけ詳しく調べてお知らせしたいと思います。

ジヒドロテストステロン(DHT)が直接、糖尿病や心臓病を引き起こしているとは思われませんが、ジヒドロテストステロン(DHT)はAGAの主要原因であることは間違い有りませんから、AGAの兆候が見られたら、DHTを抑制する育毛剤をお使いになることをお勧めします。

 

詳しく見る ⇒ AGAに有効な育毛剤

 

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