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PRP療法は薄毛に有効なのか?

日本毛髪科学協会の認定講師で毛髪診断士の けんぞう です。

今日もご覧になっていただきありありがとうございます。

今日も科学的根拠に基づいた育毛関連の情報をお届けしたいと思います。

 

はじめに

先日、PRP療法のことについて書きましたが読者の方から質問がありました。

という質問です。

PRP療法はアメリカでは承認され、薄毛治療でもPhase-Ⅱ段階にあるようです。

 

日本では聖心美容外科で施術しています。

そこで、

について調べてみました。

 

 

PRP療法とはどんな薄毛療法か

PRP療法とは、自分の血液を採血した後に血小板を濃縮してえられた多血小板血漿(PRP)を、

治療の目的の部位に注射して治療目的を達する療法です。

 

多血小板血漿(PRP)療法による薄毛治療

でも書きましたが、あなたは読んでいないかもしれませんので簡単に説明します。

 

PRP療法で使われるのは、Platelet Rich Plasma(多血小板血漿)です。

血液には固形成分と液体成分があります。

 

 

多血小板血漿(PRP)は、採血後に血液を遠心分離して、

を取り出したものです。

 

血小板は血液凝固の関与する血液成分なのですが、

さまざまな増殖因子(成長因子)を分泌し、分かっているだけでも、

  1. 血小板由来増殖因子
  2. トランスフオーミング増殖因子
  3. 血管内皮増殖因子(VEGF)
  4. 上皮増殖細胞(EGF)
  5. 繊維芽細胞増殖因子(FGF)

などを分泌し、体の各部位で細胞の増殖や成長を促すのです。

 

そこで、

この血小板の増殖成長作用を利用するのがPRP療法で、

手順は、

  1. 自分の血液を20cc程度採血する
  2. 多血小板血漿(PRP)を分離する
  3. 自分の治療部位へ注射する

という非常に簡単な療法なのです。

 

PRP療法は、1990年頃にアメリカ・マイアミ大学の外科医であるロバートマークス教授らが始めたといわれていますが、

近年では、

などさまざまな領域で急速に活用が広まっており、

薄毛治療にもPRP療法が導入されているのです。

 

2014年にヤンキースの田中将大投手は右肘靱帯の部分断裂の怪我をしたのをご存じですよね。

通常、

靭帯の損傷ではトミー・ジョン手術ともいわれる靱帯再建手術をおこなうのですが、復帰までに1年以上を要するため、

田中投手は、PRP療法による保存療法により早期の復帰をはたしたことは有名な話です。

 

PRP療法の安全性

PRP療法は、

という利点があり、日本国内で最も多くの医療機関で提供されている「再生医療」なのです。

 

国内でも2009年11月1に、多血小板血漿(PRP)療法研究会が設立され、 http://prp.kenkyuukai.jp/about/

PRP療法について、学術的立場で基礎的、臨床的検討を行い、より良い治療に高めるべく研究されています。

参加している診療科も、形成外科、美容外科、歯科口腔外科、整形外科、外科、眼科、基礎医学など広範な領域にわたり、医師、医療担当者、研究者が参加しています。

 

2014年11月25日に「再生医療等安全性確保法」が施行されましたが、

PRP療法は広義の再生医療に相当するため、

PRP療法をおこなうためには、その医療機関は、厚生労働省から義務付けられた「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に従い、再生医療等提供計画を提出し、承認を受ける必要があるのです。

 

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近年、美容やアンチエイジングの目的でPRP療法をおこなう医療機関が増えていますが、

PRP療法は安全な療法ではあるのですが、

血液を体外で処理して再度生体に戻すという操作をおこなうため、

からなず、厚生労働省の承認を受けた医療機関で受けることをオススメします。

 

PRP療法とHARG療法との違い

PRP療法と似たような、HARG療法というものがありますが、

PRP療法とHARG療法は全く異なったものです。

HARG療法では、

脂肪細胞から取り出した、あらゆる細胞に変化できる幹細胞という細胞からAAPEという蛋白質を抽出し、

AAPEを薄毛の部分に注入して髪の毛を作る毛母細胞を刺激して薄毛を解消する療法です。

 

最近は、HARG療法においてPRP療法を併用するクリニックもあるようです。

 

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PRP療法の有効性の科学的根拠

国内でPRP療法をおこなっているのは、「聖心美容外科」や「アヴェニュークリニック」が有名です。

 

それらのサイトでは有効性の写真を載せていますから、Before&Afterを比べることができますが、

ヤラセではないかと疑ってしまいます、、、

 

そこで、

PRP療法による有効性に関する科学的論文を探してみました。

 

文献1:

The effect of autologous activated platelet rich plasma (AA-PRP) injection on pattern hair loss: clinicai and histomorphometric evaluation (V. Cervelli et al., Biomed research international, volume 2014, article ID 760709, 9page, 2014)

くわしく読む ⇒ 原著論文

 

この論文では、

AGA(男性型脱毛症)の患者10名を対象にPRP療法をおこなっています。

患者の頭部を、

にわけて、

しました。

施術後、2、6、12ヵ月後に

  1. 毛髪量
  2. 毛髪密度
  3. 終毛密度
  4. 産毛密度

を画像解析により測定し、

さらに、

  1. 表皮の厚さ
  2. 毛包数

などについても組織学的な検討をおこないました。

その結果、

PRPを投与した部位でのみ、毛髪量、毛髪密度、終毛密度が有意に増加と表皮の肥大化と毛包数の増加が認められ、

PRP投与による副作用や有害事象は認められなかったと報告しています。

 

文献2:

Study of platelet-rich plasma imjection in the treatment of androgenetic alopecia through an one-year period. (Maria-Angeliki Gkini et al., Journal of cutaneous and aesthetic surgery, 2014 Oct-Dec; 7(4):213-219, 2014)

くわしく読む ⇒ 原著論文

この論文でも、AGAの患者(20名)を対象にPRP療法をおこなっています。

 

PRP投与後、3、6週間、3、6、12ヵ月後に、

  1. 毛髪密度
  2. 引っ張り強度
  3. 満足度調査

を実施て有効性を評価しました。

毛髪密度、引っ張り強度ともPRP投与3ヵ月後が最も増加し、被検者の85%が満足と回答しています。

しかしやや気になるのは、投与後3ヵ月目で最も効果があったのですが、それ以降はやや減少傾向にあったということで、全ての被検者が6ヵ月目に再投与を望んだと述べています。

有害事象や副作用については、少数の被検者が投与時や初回の洗髪時に軽い頭皮の痛みを訴えたとのことですが、注射による痛みと思われます。

 

文献3:

この論文では円形脱毛症の患者を対象にPRP療法をおこなっています。

A randamaized, double-blind, placebo- and active- controlled, half- head study to evaluate the effect of platelet- rich plasma on alopecia areata. (A. trink et al., British journal of dermatology, Sep;169(3):690-4, 2013)

くわしく読む ⇒ 原著論文

 

この論文でも、PRP療法は円形脱毛症にも有効で安全な治療法であると結論しています。

 

他にも報告があると思われますが、今回ご紹介した論文ではいずれも有効な成績がえられています。

 

2番目の論文では「被検者は6ヵ月目にPRPの再投与を希望した」とのことですが、

今回の3論文とも、PRPの投与は1回のみです。

 

国内で聖心美容外科などでおこなっているPRP療法は期間をおいて複数回の投与をおこなっているようです。

 

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